ニュースでも、耳にすることの多い児童虐待・・・誰しもが、暴力の衝動を潜めている。
ママさんたちの子育ては大変! それでも息子を心から愛している・・・けれど・・・。
映画『明日の食卓』は、決して他人事ではないどこにでもある家庭の光と闇を描いたリアルで壮絶な物語。
『明日の食卓』原作
本作は、それぞれが同じ「石橋ユウ」という名を持つ息子の3人の母親たちの物語。
この3つの家庭の子育て奮闘記を描きながら、学校でのいじめや一人親家庭の貧困、親の介護、児童虐待、夫婦関係にも触れています。
原作は2002年に『十二歳』で、第42回講談社児童文学新人賞を受賞して作家デビュー後、『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞・第23回坪田譲治文学賞を受賞した、椰月美智子による小説『明日の食卓』の映画化作品です。
『明日の食卓』というタイトルからは、オイシイ料理を囲んだ家族の和やかな食卓をイメージしますが、内容は明日にでも起こりえる家族間の衝突や、凄惨な事件が描かれます。
初めは幸せいっぱいの家族が描かれているが、次第にホロホロと幸せが綻び始めていく様子はリアルで衝撃的! やがて関係の無いこの3人の姿が、微妙につながっていく・・・。
そして、それぞれの家族に共通なのは旦那が無責任で、逃げ腰の人たちばかり・・・でした。
あらすじ
それぞれが石橋”ユウ”(漢字は違う)という名前の息子をもった、母親たちが主人公。
あすみは、専業主婦でそれなりのリッチな家庭で生活し息子を育てている・・・息子は優。
加奈は、シングルマザーで仕事を掛け持ちしながら一人息子を育てている・・・息子は勇。
留美子は、うるさ過ぎるほどの息子を毎日怒りまくりながら育てている・・・息子は悠宇。
多少の不満はあれど、各家族は幸せに暮らしていたが、ある事をきっかけに崩れ始める。
そして、歯車は狂っていく・・・それぞれの幸せの歯車はカタリと音を立てながら狂い始める。
ある日、あすみは息子がクラスメイトを虐めていると怒鳴り込まれた!
加奈は、職場をクビになり弟も仕事を辞めスカンピンの状態で戻ってきた!
留美子は、旦那が当てにしていた大口の仕事を辞めさせられてしまった!
それぞれの母親たちは、次第にギリギリと追いつめられ逃げ場を失う・・・。
追いつめられた苛立ちと怒りは、無意識に子供に向いてしまう。
そして、それぞれの母親たちと「児童虐待」はどのような経緯をたどるのか!?
果たして「3っの石橋家」の行き着く先は・・・?
キャスト
住む環境も場所も異なる3人の母親役には、豪華女優陣が顔を揃えています。
主演は『ジーン・ワルツ』以来、10年ぶりの映画主演作となる菅野美穂。
監督は「8年越しの花嫁 奇跡の実話」や「友罪」などの人間ドラマで手腕を振るう瀬々敬久。
石橋留美子役:菅野美穂
菅野さんは1993年に、TVドラマ『ツインズ教師』でデビューして以来数々の作品に出演し、1998年にドラマ『君の手がささやいている』でエランドール賞新人賞第3回大賞を受賞。
『君の手がささやいている』はシーズン5まで製作された人気シリーズで、菅野さんは聴覚障害を持つヒロインを繊細に演じ、若手演技派女優の地位を確立しました。主な主演作に、映画『落下する夕方』『奇跡のリンゴ』、ドラマ『砂の塔』『イグアナの娘』『結婚しない』などがあります。
石橋加奈役:高畑充希
高畑充希さんは、舞台・テレビドラマ・映画とさまざまなジャンルで活躍する女優さんで可愛らしいルックスと緩急自在な演技が魅力です。さらにはミュージカルで鍛えた歌とダンスも備える実力派女優です。
舞台で上演されたミュージカル「ミス・サイゴン」では、オーディションを受けて主人公のキム役を勝ち取りました。これからもフレッシュで活き活きとした高畑さんの活躍が期待されます。
石橋あすみ役:尾野真千子
尾野さんは、中学3年生の時に映画監督の河瀨直美の目に留まり、1997年の映画『萌の朱雀』で主演デビューを果たしました。
2011年に放送されたNHKの朝ドラ 「カーネーション」で、ヒロイン・糸子の男勝りで自分の信じた道を突き進むパワフルな演技で新たな朝ドラヒロイン像を作り上げ、多くの人の心をわしづかみにしました。
撮影ロケ地と目撃情報
映画『明日の食卓』のロケ地は、まだ明らかになっていません。
映画化の情報が発表されたばかりなので、ロケ地が判明するのは少し先になりそうですね!
予告動画も、まだ公開されていません。
まとめ
本作は、同姓同名の息子を持ち住む環境も場所も異なる3人の母親を通して、我が子を愛する一方で、孤軍奮闘する母親が追い詰められる姿が描かれている。
愛する我が子に手をあげたのは誰か?・・・『明日の食卓』は、子育てに色々と大変なママたちの物語です。
『明日の食卓』2021年春・公開予定
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