『異端の鳥』ネタバレやあらすじ!海外の反応や評価は?怖い作品なの?

2020年初夏に全国で公開されるチェコスロバキアの映画。第二次世界大戦中のホロコースト(ナチスによるユダヤ迫害)を描いた衝撃の話題作。

原作は、自身もホロコーストの生き残りであるポーランドの作家イェジー・コシンスキの「ペインティッド・バード(初版邦題「異端の鳥」)」。そのあまりにも衝撃的な内容からポーランドでは発禁書となり、イェジー・コシンスキ自身も後に謎の自殺を遂げた“いわくつきの傑作”を映画化したものになっています。

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異端の鳥ってどんな映画

第二次世界大戦中のホロコーストから逃れた少年の身の上に起きた、目を疑いたくなるような虐待や迫害、差別を描いた衝撃の話題作

たった一人の身内を亡くしてホロコーストから逃れるために田舎に疎開した少年が、逃れた先の安全である場所の人々から残虐的な差別と迫害に抗いながらも強く生き抜く姿と、異物である少年を徹底的に攻撃し、迫害する普通の人々の心の闇を赤裸々に描いた本作。

人の心の闇のその真実が大きく描き出された本作は、その衝撃的な話題性から多くの批評家からも絶賛を浴び、アカデミー賞国際長編映画賞のチェコ代表にも選出されました。

海外の反応や評価は?怖い作品なの?

原作者自身も第二次世界大戦中にホロコーストの迫害から逃れた経験があり、本作の主人公の少年が、いたって普通の人々から虐待や迫害を受けるという、その人間の心の闇の残虐性を描いた本作。日常に潜む普通の人々の心の闇を描き出しているさまは、観る者の心をほの暗い闇の中へと落としていきます。

そんな本作、海外での反応は様々で、少年の置かれた過酷な状況が賛否を呼び、途中退場者が続出するなど大きく話題をさらっています。しかしまた同時に、10分間のスタンディングオベーションを受け、ユニセフ賞を受賞し話題作ともなっています。

また、その後も多くの批評家から絶賛を浴び、アカデミー賞国際長編映画賞のチェコ代表にも選出されるという偉業も成し遂げます。

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異端の鳥ネタバレ・あらすじ

映画「異端の鳥」は、第二次世界大戦中の「東ヨーロッパのどこかの田舎」で生きる少年を主人公に、想像を絶するような経験を描写した作品です。

ホロコーストから逃れるために、田舎に疎開した13歳の少年は、疎開した先でお世話になっていた祖母が他界します。
しかも、その上家が火事にあってしまい、家が焼失し、身寄りがなくなってしまいました。

少年の黒い瞳や髪の毛は、疎開先の村では、「邪悪の印」と罵られており、村の子供たちから酷いいじめにあってしまい、ありとあらゆる暴力を受けてしまう。

身体を縄で縛り付けられたまま馬車で引きずられた少年は、命を守るためにも、村を後にするしかありませんでした。

ここから少年の過酷な放浪の旅が始まっていきます。

旅している過程では、ユダヤ人の処刑やリンチ、獣を使ったレイプなど様々な現実を少年は目撃し続けていきます。

そんな中、少年はある司祭に助けられます。

ところが、その司祭は病に侵されてしまい、死期を悟り始めます。

そのため、助けた少年の身寄りをなんとかしてあげたい司祭は、「少年を引き取りたい」という男に預けてしまいます。

その「少年を引き取りたい」といった男は、「小児性愛者」でした。

ここから、さらに少年の絶望な日々が始まっていきます。

しかし、少年を受け入れてくれる善人は他にも現れます。

それが「鳥売りの男」です。

鳥売りの男は、少年を匿い家に住ませます。

この場面からタイトルにもある「異端の鳥」という意味がわかるようになっています。

鳥売りの男が飼っている鳥の中で、1羽だけを白いペンキで塗って放ちます。

他の鳥たちも一緒に大空に飛び立つのですが、しばらくすると白いペンキを塗られた鳥だけが、血だらけになって落ちてきます。

この場面を見て「異端の鳥」というタイトルがつきました。

少年も同じで、冒頭のシーンにもあった黒い瞳や髪の毛が、村の人から「邪悪の印」と言われ異端扱いされることや少年が見てきたユダヤ人の処刑、リンチなども、この白いペンキを塗られた鳥と一緒だということを教えてくれています。

ある日、鳥売りの男の恋人が、村の女どもにリンチを受けてしまい、死んでしまいます。

事の顛末を知ってしまった鳥売りの男も首を吊ってしまい、亡くなってしまいます。

そして、少年はまた一人になってしまい、ほとんど口を聞かない少年は、ついには「失語症」になってしまいます。

少年は、ソ連軍の駐屯所で保護されます。

戦災孤児となった少年は、その晩兵士のテントで夜を明かします。

狙撃手であった兵士は、少年に銃を与えます。

この与えた銃で少年は、復讐のために今まで自分を殴ってきた人たちを撃ち殺していってしまいます。

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異端の鳥のキャスト・スタッフ

イェジー コシンスキ(原作)

ユダヤ系ポーランド人。第二次世界大戦中に両親と別れ、片田舎でカトリック教徒を装いホロコーストを逃れますが、このときのトラウマのために5年間、彼は口がきけなくなってしまいます。

戦後両親と再会し、身体障害者の学校へ入学。成績はきわめて優秀で、ウッチ大学で歴史と政治学の修士号を取得し、ソ連へ留学します。20代前半でワルシャワのポーランド科学アカデミーで助教授を勤めていましたが、当時の共産主義体制を嫌って国外へ出る計画を立て、写真に熱中して国際的な写真コンテストに作品を出品し、写真家として評価されるようになります。

捕まれば12年から15年の刑を受けることを覚悟で1957年にポーランドを脱出してアルゼンチンとブラジルを転々としたあと、その年の12月にほとんど無一文でアメリカに渡ります。

その時彼はまったく英語を知りませんでしたが、いくつものアルバイトをしながら辞書を引き英文学の古典を読み、日に4本の映画を観るという猛勉強の末、1958年にフォード財団の奨学金を得てコロンビア大学で社会科学を専攻するにいたります。

1960年にジョゼフ・ノヴァックの名で『同志よ、未来はわがもの』『第三の道はない』という2作のノン・フィクションを発表し、1962年には、ナショナル・スティールの未亡人と結婚し、アメリカの上流社会に仲間入りをします。

1967年にはグーゲンハイム奨学賞を受け、翌年にはコネティカット州のウェスレイヤン大学の高等研究所の所員に任命、1969年から1970年にかけてはプリンストン大学で現代英詩を、イェール大学でドラマティック・プローズと批評について教えます。

作家としてのコジンスキーには謎の部分が多く、ゴーストライターの存在や、コジンスキーとは経歴詐称の作家集団の名にすぎないなどの憶測が絶えず、特に半自伝的な作品と考えられた本作『異端の鳥』については盗作の疑いがかけられたり、小説の内容が著者自身の体験ではないという批判を受けます。

自分の小説が事実に基づいたノン・フィクションであると言ったことはないとコジンスキーは反論していますが、彼とCIAとの関係は、彼の死の直前まで取りざたされました。

1991年5月3日、ニューヨーク市マンハッタンの自宅でバルビツールを服用の上、ビニール袋を頭からかぶって窒息死しているところを発見されました。遺書があり、自殺と断定、57歳で没します。

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まとめ

まるで魔女狩りのような本作。いたって普通の人々の恐れからくる心の闇がそこはかとなく描かれているような気がしました。それはまるで異物が入ってきたら排出しろといった反応心の作用のような気がします。

本来理性的な思考の持ち主のはずの人間が、そのような反応で同じ人間を残虐なまでに迫害し、虐待する、いったいその原因は何なのでしょう。57歳で自殺をした本作の原作者イェジー コシンスキ、彼が伝えたかったものはいったい何でしょう。本作でほんの少しその謎が解けるかもしれません。

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