生き抜いて復讐してやる!・・・男の復讐の先には、何が待っているのか。
仲間に裏切られ、瀕死の重傷を負った男は復讐の為に過酷な大自然を生き抜いていく!
『レヴェナント: 蘇えりし者』は、荒野にひとり取り残されたハンターが生きのびる努力をしながら、自分を見捨てた男に復讐をなしとげようとするサバイバル・アクションです。
実話ベースの物語
本作は、実話に基づいたマイケル・パンクの小説を原作に映画化した実話ベースの物語です。
主人公のヒュー・グラスは実在したハンターで、本人が実際に体験した過酷なサバイバルを描くため、撮影は当時の環境をリアルに再現するために原始に近い未開の土地で行われ
過酷なサバイバルの臨場感がタップリ伝わってきます。
劇中では、グラスを演じた主演のレオナルド・ディカプリオが極寒の中で暖をとるため、転落した馬の死体から内臓をさばき裸になって馬の中で眠るという壮絶なシーンもあります。
馬の内臓を取り払い”馬寝袋”にして、極寒の一夜を生き抜くのでした。
あらすじ
舞台は1800年代・アメリカの西部開拓時代。
毛皮ハンターの一団は、アメリカ西部の原野を進んでいた。
バッファローの毛皮は高値で取引されるので、獲物を求め狩猟を続けていました。
しかし狩猟の旅は先住民との争いや未開拓地の自然の脅威もあり、毎日が危険に満ちています。
ハンターの一行は隊長のヘンリーを先頭に、ガイド役のヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)とその息子のホーク、
そしてグラスに対して敵意を抱いているジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)たちだった。
ある日、猟の最中に先住民に襲撃され多くの犠牲者を出す事態に陥りました。
生き残ったグラスたちは危険な川を避け、船を捨てて陸路で砦に戻ろうとするが、途中先頭を歩いていたグラスは巨大な熊に襲われて瀕死の重傷を負ってしまいました。
隊長のヘンリーは、重症を負い余命わずかに見えるグラスを残して行くことを決断し、息子のホークと金に釣られて居残ることにしたジョン達にグラスの最期を看取るよう命じます。
しかし、隊長が去った後ジョンはある行動にでます。
ネタバレ
残ったジョンは早く戻りたい為に、隙を見てグラスを殺そうとします。
しかし、それを発見した息子のホークは父親を助けようとしますが逆にジョンに殺されてしまいます。
大怪我のため動けないグラスの目の前で、愛する息子は殺されてしまったのです。
そして目の前で息子を殺された挙げ句、グラスは雪が積もる極寒の地にそのまま置き去りにされてしまいました。
その後徐々に回復し、かろうじて死のふちから生還したグラスは、自分を見捨てたジョンにリベンジを果たすべく、部族の襲撃や大自然の猛威に立ち向かいながらおよそ300キロに及ぶ過酷な道のりを突き進んでいくのでした。
そして、ラスト・・・グラスはジョンの元にたどりつき、復讐をやり遂げるのだがトドメをさしません!
グラスはジョンの始末を「神にゆだねる」ことにして、ジョンを川に流します。
復讐の最後に、彼は何を見たのでしょうか!?
感想&評価
本作はオール未開地の極寒ロケで、真冬に観ると更に寒さを感じます!そんな真冬の極寒地の中で、ドロドロになりながらサバイバルに挑む男を演じたディカプリオの役者魂が凄いです。
のどを裂かれ声を発せられない男の役なので、ウ~とかア~とかのうめき声だけでほとんど言葉を使わない生々しい演技が必要なので、新しいディカプリオの演技が披露されます。
本作の熱演でレオナルド・ディカプリオは、ついに悲願のアカデミー主演男優賞を受賞!
過酷極まる環境の中で自然光だけで撮ったという大自然の荘厳な映像と、アカデミー撮影賞も納得の撮影監督ルベルツのカメラワークも迫力満点で凄まじい臨場感が伝わってきます。
映像センスに定評があるイニャリトゥ監督の労作ともいえます。
グラスの敵役を演じたトム・ハーディの冷酷な悪役ぶりも凄いです!
ただ瀕死の怪我を負い重体に陥った人間が極寒の地に置き去りされたのに、そう簡単に回復できるのかツッコミたくなりますね!
馬の死体は本物?
劇中グラスが巨大な熊に襲われたり、馬に乗って崖から転落するシーンはCGを駆使したものと思われます。
また、ディカプリオが馬の死体に潜り込んで暖をとるシーンは作り物で内臓も含め、ヌルヌルしたラテックスの樹脂と毛で作られています。
生のレバーを食べるシーンでは、当初赤いゼリー状のものを食べる事になっていたが見た目があまりにも偽物くさかったため、本物を食べました・・・その後はゲェ~ゲェ~の様です。
まとめ
レヴェナントとは亡霊の意味・・・亡霊のように”蘇えりし者”は復讐を果たしていく。
本作は未開の地で過酷な大自然が見事に描かれていますが、極寒の地で身体を張った
演技に挑んだレオナルド・ディカプリオの壮絶なサバイバルぶりも見どころです。
『レヴェナント: 蘇えりし者』2015年公開のアメリカ映画。
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