没後400年以上経った今でも、世界中の演劇人が挑戦し、作品が上演され続けているウィリアム・シェイクスピア。
数多くの作品を生み出したシェイクスピアですが、その最期は謎に包まれています。
そんなシェイクスピアの知られざる晩年を描き出した映画「シェイクスピアの庭」(原題「ALL IS TRUE」)が、公開されます。
英国演劇界のスターたちが集結し、イギリスで最も有名な劇作家であるシェイクスピアの物語を映像化。
一体どんな作品になっているのでしょうか?
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映画「シェイクスピアの庭」ってどんな話?
ケネスブラナー監督&主演「シェイクスピアの庭」来年3月6日公開!!!!!!です!!!!!! pic.twitter.com/pKon1HDKzG
— づつう (@dudududutsuu) December 10, 2019
監督・主演をつとめるケネス・ブラナーが「シェイクスピアは何故若くして引退してしまったのか?」と疑問をいだいたことから構想が生まれたという今作。
喜劇から悲劇まで様々な作品を生み出したシェイクスピア。
引退した時はまだ49歳でした。
戯曲の数々は有名でも、一人の人間としてのシェイクスピアについては、謎に包まれている部分が多いようです。
その知られざる晩年にスポットを当てたということで、シェイクスピアの新たな一面に出会えること間違いなしの一本です。
海外での評価は?
海外では2018年に公開された「ALL IS TRUE」(原題)
海外のレビューサイトRotten Tomatoesでも、好意的なレビューが多く見られます。
「まるでシェイクスピア本人が脚本を書いたようだ」とストーリーの綿密さを評価する人や、「窓のあかりなど細部にまでこだわって撮られた映像が素晴らしい」と、映像の美しさに感心している人も多いようです。
批評家、一般ユーザーともに70%以上の人が好意的なレビューを寄せています。
Rotten Tomatoesに比べ、同じくレビューサイトのIMDbでは評価が10段階中6と少し低めですが「どうしてこんなに低いのかわからない!」という熱いレビューを書いている人も。
シェイクスピア好きの人には特にグッと刺さる作品なのかもしれませんね。
映画「シェイクスピアの庭」ネタバレやあらすじは?
「シェイクスピアの庭」あらすじ
舞台は1613年のロンドン。
「ヘンリー8世」上演中に劇場が全焼してしまうという事件のあと、シェイクスピアは作家を引退。
妻のアンとともに、故郷・ストラトフォードへと帰ってきました。
記録によると、シェイクスピアの没年は1616年。
引退し、故郷へと帰ったシェイクスピアの人生最期の3年間とは…
ネタバレ?シェイクスピアの晩年
ロンドンを離れ、故郷に戻ったシェイクスピアに待ち受けていたのは、次女・ジュディスにまつわるトラブルだったそう。
ジュディスの婚約者であった男が、他の女性と婚前交渉をしたという疑いで告発されてしまいます。
ジュディスの婚約者の名誉は一気に地の底。
周りからの信用を失った婚約者に対しシェイクスピアも、自分の遺産のうちジュディスに渡るべき分が不当な扱いをされることがないように、と遺言書を修正したと言われています。
また、シェイクスピアが1616年に52歳で亡くなった原因は「腐りきったニシンから伝染した感染症」だとされているそう。
ただ詳しい資料は残っておらず、真実は不明のままです。
映画「シェイクスピアの庭」でもこのあたりのエピソードが描かれるのでしょうか?
映画「シェイクスピアの庭」のキャスト・監督は?
ケネス・ブラナー
主演と監督の両方をつとめるのは、ケネス・ブラナー。
イギリスの名門・ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー出身の俳優で、数多くのシェイクスピア作品に携わっています。
なかでも「ヘンリー5世」「ハムレット」「から騒ぎ」は、自ら監督・主演で映画化しています。
監督としては、「シンデレラ」「オリエント急行殺人事件」が記憶に新しいところ。
監督業と俳優業、どちらも精力的におこなっています。
ジュディ・デンチ
シェイクスピアの妻・アンを演じるのは、イギリスの大女優ジュディ・デンチ。
「あなたを抱きしめる日まで」「ヴィクトリア女王 最期の秘密」など多くの映画で主演をつとめ、高く評価されています。
映画、テレビだけではなく、舞台にも多数出演。
現代劇から、シェイクスピア作品のような古典まで幅広く出演し活躍されています。
イアン・マッケラン
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— Ian McKellen (@IanMcKellen) August 31, 2019
シェイクスピアのソネット集(14行からなる定形詩のこと)に出てくる「美青年」のモデルになったとされる、サウサンプトン伯爵を演じるのは、イアン・マッケラン。
「美女と野獣」「X-MENシリーズ」「ロード・オブ・ザ・リングシリーズ」など数々の作品に出演し、その受賞歴は60以上という、イギリスが誇る名優です。
LGBT擁護の積極的な活動家としても有名です。
まとめ
作品は有名でも、その人となりについては知られる機会の少なかったシェイクスピア。
どんな人物だったのかを知ることで、作品もまた新たな良さが見えてくるのかも知れません。
キャストだけでなく、衣装担当のマイケル・オコナー、音楽担当のパトリック・ドイルなど、スタッフにもイギリスのトップが勢揃いした映画「シェイクスピアの庭」。
英国演劇・映画界の才能が集結した豪華な作品となっています。
2020年3月6日の公開が楽しみですね。
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